商標調査

 

使用する商標が決定したら、商標出願をする前に、まずは商標調査を実施することを強くお勧めします。

 

商標調査って、なぜするの?

商標調査とは

商標調査とは、ある商標を出願した場合に、特許庁の審査で登録が認められない理由となるものが存在するか、ひいては登録が認められる可能性はどの程度あるのかを調べることをいいます。

 

まずはその商標自体に、登録が認められない理由がないかを、商標法の規定、審査基準等に基づき、一点一点確認します。

次に、公開されている出願中及び登録済みの商標データの中から、同一又は類似の商標を検出し、使用予定の商標と比較検討します。

 

商標調査が必要な理由

では、なぜ商標調査が必要なのでしょうか?

 

出願してから審査の結果がわかるまでに、通常3ヶ月から8ヶ月程度かかります。

 

商標出願をしたすべての商標が登録になるわけではありません。
ここ数年の登録査定となる確率は、およそ85〜90%程度です。ということは、残念ながら商標出願したもののうち、約10〜15%は最終的に拒絶査定になってしまうということです。

 

全ての商標が登録になるわけではないにもかかわらず、出願から3ヶ月から8ヶ月もたつと、出願した商標を使って事業を開始したり、または事業の準備を始めたりするケースも多いようです。

 

問題となるのは、商標を使いはじめた後や準備を進めた後になって、審査の結果が出て、商標登録が認められないと判明した場合です。商標が登録できないとなれば、商標の変更が必要になる場合もあるでしょう。その間に進めた準備作業、事業、投資が無駄になり、時間的な無駄や、経済的な損害が発生してしまいます。

 

商標調査を行うことで、あらかじめ審査の結果を予測することができますので、積極的に活用すると良いでしょう。

 

商標調査を行う利点

商標調査の結果、登録可能性が低い場合には、他の名称・ロゴ等を再度検討し、登録可能性の高い商標を選択するという手もあります。一方、商標登録できる可能性が低くても、その商標を変えることを望まない場合もあるでしょう。その場合には、他の商標の譲渡や取消審判等の手段を使えば登録できる可能性があるのか、といった対策を出願前からじっくり検討できるという利点があります。