マドプロ加盟国に、新たにブルネイ・ダルサラームが加わり、全98か国となりました。

マドプロ(マドリッド協定議定書)の加盟国が、1か国増え、98か国となりましたので、本ウェブサイトに掲載しておりますマドプロ加盟国の一覧を更新いたしました。「外国での商標出願・マドプロ出願」の一番下の方に掲載しております。

「商標サービス」 → 「外国での商標出願・マドプロ出願」 からご覧いただけます。

尚、ブルネイは、2017年1月6日から、マドプロ出願で指定ができるようになるようです。

 

【ブルネイ・ダルサラーム国について】

ブルネイについては、恥ずかしながらあまり知識がなかったので、少し調べてみました。

ブルネイは、ASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国ですが、人口41.2万人(2014年現在)と、ASEANの中で最も人口の少ない国のようです。

主な産業は石油・天然ガスの生産で、2014年輸出品目をみると、石油(約42%)、天然ガス(約51%)と、その約93%が天然資源で占められています。日本が最大の輸出相手国で、輸出の約40%は日本向けとのことです(参照:外務省HP「ブルネイ基本データ」より)。

日本からブルネイに進出している企業としては、天然資源を扱う大手商社等が主で、人口が少なく市場規模も小さいため、中小企業等の日本からの進出はかなり少ないようです。

 

ブルネイの商標の出願状況は、どうでしょうか。

ブルネイの商標出願件数(2014年)はわずか1,175件であり、ASEAN各国の中でも極めて低い数字です。出願件数中、自国企業等による出願はかなり少なく、ほとんどが他国の出願人によって出願されたものでした(参照:特許庁HP「平成27年度 商標出願動向調査報告書(概要)-マクロ調査ー」より)。

 

それでは、なぜマドプロに加盟しようと考えたのでしょうか。

ASEANでは、2015年末までにマドプロに加盟するという目標を作成し、準備を進めていたということです。ブルネイは2015年末という目標は達成できなかったものの、今年2016年10月にマドプロへの加入書を提出し、マドプロ加盟国となりました。ASEAN各国が一丸となってマーケットの拡大・魅力向上を目指し、知的財産分野においては、外国の企業などによる商標出願や商標権の管理を容易にすべく、マドプロ加盟を進めたようです。

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